台湾:通貨・外幣兌換(外貨両替)

last update : 2024/03/15

クレジットカードに関しての情報は、台湾:信用卡・電子支付(クレジットカード・電子決済)を参照。

通貨

単位はニュー台湾ドル(New Taiwan Dollar)。NTD、NT$、NT、新臺幣、元(圓)、TWDと表記される場合もある。主に使われている表記はNT$か略してNT、元。

紙幣:1000、500、100
貨幣:50、10、5、1

一般的に流通しているのは上記の紙幣3種、貨幣4種の計7種類。
2000元紙幣、200元紙幣、20元硬貨も存在はするがほとんど出回っていない。角(10角=1元)という補助貨幣も制度上は存在するが、1元未満の現金取引は現在は行われていないためこちらもほぼ未流通。

それぞれの紙幣、硬貨の詳細は下記リンクを参照

鈔券|中央印製廠全球資訊網
https://www.cepp.gov.tw/Page?key=000fc

中央造幣廠 | 流通幣
https://www.cmc.gov.tw/Product/List/PST01D01

また、10元硬貨は民国100年以降に発行されたものはデザインが異なっている(上記写真では下のアラビア数字が大きいものが現行デザイン)。

500元以上の紙幣は店舗でも透かしをチェックされたりとあまり使い勝手がよくない。
また自動販売機は硬貨しか使えないものがほとんどではある。

小額紙幣や硬貨の確保方法

台湾では特に自動販売機は紙幣の釣銭に対応していないものが多く、100元紙幣すらも利用できないことも少なくない。このためある程度の小銭の確保は必要になる。
また、宿泊施設のコインランドリーを利用するのであれば、それなりの10元硬貨の確保が必要になる。

しかし、ATMは1000元紙幣しか提供しないものが結構あるため、入国直後の小銭の調達は空港内のコンビニ等で物を買って崩すことになりがち。
高額紙幣対応が多いと思われる空港内の商店もしくは大型小売店等で崩すのが無難だろうか。

100元紙幣に対応しているATM

筆者が確認しているのは以下の金融機関のATM

・聯邦銀行(桃園捷運や高雄捷運の駅の券売機近くによくある)
・國泰世華銀行(台北捷運の駅によくある)
・台北富邦銀行(北部エリアの台鐵や高鐵の駅によくある)
・中國信託商業銀行(コンビニ設置のATMは手数料が加算される)

以下のATMは一部のみ対応のように見える

・兆豐銀行(桃園機場内のATMは1000元のみ対応のものが多い)

以下のATMは大部分が1000元のみ

・中華郵政
・臺灣銀行

土地銀行、第一銀行、彰化銀行、華南銀行は未確認。

駅券売機

台鐵、高鐵は全ての紙幣の利用と釣り銭に対応。台北捷運、高雄捷運台中捷運もおそらく可能。
桃園捷運は紙幣の釣り銭には未対応。

但し、悠遊卡などのICカードへのリチャージは金額指定ができず、投入分全額がリチャージされるので高額紙幣崩しには利用できない。

両替機

※2024年2月に現地確認したところ、空港や駅などの市中から両替機が大幅に撤去されているので注意
筆者が確認できた範囲では高鐵の一部の駅(南港站で確認)くらいにしか残っていない。
券売機が高額紙幣やクレジットを含む電子決済類に対応したのが理由と思われる。

 

↑高鐵南港站の券売機付近にある両替機(2024/2撮影)

これらの両替機は1000元や500元紙幣にも対応しており、硬貨→紙幣の両替にも対応している機種も存在する。

外幣兌換(外貨両替)

日本だと1元当たり4.5円といった感じの表示方法だが、現地では「両替先1単位通貨=○台湾元」という表示になる。つまり上記のレートだと1円=0.222元になる。1÷表示レートで日本の表示方式に換算できる。

買入(buy)が外貨→台湾元、賣出(sell)が台湾元→外貨。
銀行側がその通貨を買い取りするか、売り出しているかとイメージすると解りやすいかもしれない。

↑桃園機場の両替所の為替レート表示

日本で両替

台湾で行うのに比べると1元当たり0.4~0.8円の手数料が上乗せされるのでレートは非常に悪い。しかし台湾入国後に両替で時間を取られず、使い勝手の良い100元紙幣をあらかじめ用意できるというメリットがある。

また、Travelexの店舗であればMastercardやJCBブランドのカードのショッピング扱いで購入可能。

外貨両替専門店トラベレックス | 日本国内店舗 | Travelex
https://www.travelex.co.jp/stores-by-area

さらに、最近は訪日台湾人旅行客が多い関係で一部の金券ショップでも入手が可能な場合がある。東京や大阪の繁華街や金券屋が密集しているエリアの店舗では台湾現地両替レベルのレートで購入できる場合もあるので機会があれば要チェック。

東京では新宿駅西口の小田急ハルクから大ガード西辺りまでの通り、新橋のニュー新橋ビルとその周辺、東京駅八重洲口方面、有楽町駅周辺、大阪では大阪・梅田駅南側のディアモール大阪の地下街から直結している大阪駅前第二ビル・第三ビル・第四ビルの地下フロア、難波は地下鉄なんば駅と南海なんば駅の間辺りのエリアに多い。

台湾で日本円から両替

空港の銀行窓口

台湾の空港内の銀行窓口では一律でJPY→TWDで30元/回、TWD→JPYで100元/回の手数料がかかる。
パスポートの提示が必要になる場合もあり、書類への記入もあってATMで出金するより時間がかかる場合が多い。

両替屋

外貨両替専門の金融機関運営の窓口は存在するが、香港などの街角で見かけるような外貨両替専門店は台湾ではほぼ存在しない。

ホテル・百貨店・土産物屋・茶屋・銀楼(宝飾品)店等

台湾には個人経営も含めて、外貨両替専門店が街中にほぼ存在しないため金融機関以外で両替をするとなると、これらの外国人相手が多い商店を利用することになる。

レートや手数料の有無などはピンキリなので施設によっては銀行で両替する場合よりも安い場合もあるが、語学力や交渉力が求められるため上級者向け。

比較的良レートで無手数料、さらに日本語に対応している商店としては両替商の認可も受けている昇祥茶行が有名か。

昇祥茶行 SHENG SHANG CHA HANG
https://funpass.travel.taipei/store/info/Narv

昇祥茶行 口コミ・写真・地図・情報 – トリップアドバイザー
http://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g293913-d7726238-Reviews-Shengshang_Chahang-Taipei.html

現地の銀行窓口

市中の銀行窓口の手数料は無料~100元以上と差が大きい。支店によってレートや手数料の有無が異なる場合もある。

また、パスポートの提示がほぼ必須で色々書類を書かされたり紙幣の偽造チェック等で結構な時間がかかる場合もあるので余裕を見ること。

市中銀行の窓口を利用する際は手数料がかからないという報告が多い臺灣銀行が無難か(買入レートは他行に比べて劣る、逆に売出レートは良好な模様)。

郵局も無手数料でそこら中に店舗があるので利用はしやすいが、全ての郵局が対応していないのとレートが劣るのと窓口ではほぼ中国語以外通じない点は注意。

台湾のATMから引き出す

為替レートは基本的に各国際ブランドのものが適用される。
JCBはATMによってはJCBとCirrus(MasterCard)を選択できる場合もある。

台湾国内であれば、銀行設置のATMであれば現地ATM手数料は基本的にかからないが、
コンビニ設置のATMは20~50元程度の手数料がかかる。

また、郵局のATMは日本発行のJCBブランドのカードでは引き出しができないので注意
(株式会社JCBカード発行、セディナ発行OMC-JCB、VIEWカード発行JCB、三菱UFJニコス発行MUFG-JCBで2023/6に利用できないことを確認、現在の状況は不明)

Exchange Rate Calculator | Visa
https://www.visa.co.uk/support/consumer/travel-support/exchange-rate-calculator.html

Mastercard Currency Converter | Currency Exchange Rate Calculator
https://www.mastercard.us/en-us/personal/get-support/convert-currency.html

海外でのお取り引きにおける基準レート | JCBブランドサイト
https://www.jcb.jp/rate/jpy.html

ATMの操作方法

※ATMの機種や運営銀行によっては画面の順番が前後又はスキップする場合がある

※以下の手順は高雄捷運券売機近くの聯邦銀行(Union Bank)のATMでJCBカードを利用した場合

1. カードを挿入する

このATMは画面したキーパッドの右側の緑色の挿入口

2. 表示する言語を選択する

※このATMは中文と英文が併記されているため、言語選択メニューはない模様

3. 利用する国際ブランドやネットワークを選択する

・VISA又はPLUS→表示通りVISA又はPLUS
・MasterCard→表示通りMasterCard又はCirrus
・JCB→表示通りJCB又はCirrus※
・AMEX / Diners→自動判別?、台湾では花旗銀行(CitiBank)でのみ取引可能

※2020年頃以降に発行されたJCBブランドのカードは券面裏からCirrusマークが消えており、ないものはCirrusのネットワークを利用できない


4. PIN(暗証番号)を入力

入力欄が6桁あるか、もしくは入力必須の場合は後ろに0を2つを入力する

この場合は4-12桁を入力とあるので、4桁入力して「輸入 ENTER」ボタンでOK

5. 取引種別を選択する

「WITHDRAWAL」→引き出し(デビットカード、キャッシュカード)
「CASH ADVANCE」→キャッシング、クレジットカードは選択できればこちら

※プリペイド式の国際ブランド付きカードはどちらを選ぶのか事前に確認しておくこと

この場合は両方の意味が含まれているであろう「取款交易 CASH WITHDRAWAL」を選択

6. 口座種別を選択する

※A/C→ACCOUNT

「CREDIT (ACCOUNT)」→クレジットカード

VISA/Mastercard/JCBデビット、国際キャッシュカード:利用している口座を選択する
「SAVING (ACCOUNT)」→普通口座
「CHECKING (ACCOUNT)」→当座口座 
「DEFAULT (ACCOUNT)」→予め決済用に設定されている口座 
「UNIVERASL (ACCOUNT)」→外貨預金/送金口座らしい…(参考リンク)

今回はクレジットカードなので「信用卡帳戸 CREDIT A/C」を選択

7. 金額を選択又はNT$100単位で入力する。

端末によっては1000単位しか受け付けないものもある(そのような場合は金額入力画面にその旨が表示される)

↓其他金額を選択した場合は100単位で入力


8.取引処理終了後、返却されたカードを引き抜く

もたもたしているとATMにカードが吸い込まれて回収されるので注意。
早いと15秒くらいで吸い込まれるので、カードが出てきたらさっさと引っこ抜くこと。

ATMによってはカード排出タイミングがここではない場合もある

↑取引処理中画面

↑カード取り出し指示画面

9.多くのATMでは下の方の取出口から現金が出てくる

10. 明細を印字する場合は「列印(明細)」、しない場合は「不列印(明細)」を選択

↓印刷を選択した場合は明細表取出口から明細が出てくる

11.続けて取引するかの案内が出る場合があるので、画面又はテンキーのキャンセル(取消)ボタン(このATMでは右側上から2番目の赤文字のボタン)を押す

機種によってはここの取引終了のタイミングでカードが返却になる場合がある

ATM利用の注意点

請求までのタイムラグ

明細がカード会社に上がってくるまで2~5日程度かかる場合があるため、急激な円安があるとタイムラグのせいで悪いレートを掴む羽目になる可能性がある。

利用リスク

ATMにカードを突っ込むという時点で(他国程ではないにしろ)スキミングやカードがATMに飲まれるリスクが付きまとう。

スキミングはカード挿入口やテンキーに細工がされていてカードの磁気情報や暗証番号が取得されるのが典型的な手法。

対策としては人気が少なく道路に面しているようなATMは利用せず、銀行店舗内のATM、駅の券売機近くやコンビニ店舗内など管理されていそうな場所のATMを利用することである程度リスクは抑えられる(但し駅構内にあるものでも人目に付きにくい場所にあるものは避けること)

カードの吸い込みに関しては不正利用の防止機構なので、同じ端末を短時間に連続して利用しないこと、操作が解からなくなったらすぐにキャンセルしてカードを取り出すことでだいたいは回避可能。

また、現地の銀行ネットワークとカード発行会社のシステムの相性(?)が悪いと何故か通らないというケースが海外だと少なくない。

そういったリスクを回避する対策としては、カード発行会社や国際ブランドが異なるカードを2~3枚は用意する。

紛失・盗難リスクに関しては周囲の警戒や外見から財布が見えるような状態は避けるのは当然として、カードを入れておく財布、ポーチや鞄類などを別々にして収納箇所を分散しておくなどがある。

利息、手数料

クレジットカードを利用した現金の引き出しはキャッシングなので当然返済が完了するまで利息がかかる。
また、一部カード会社(三井住友カード及びVJAグループ、SAISON等)やVISAデビットカード等の場合は最大220円/回のATM引出手数料が別途かかる。

デビットカードや一部のキャッシュカードによる引き出しの場合は利息はかからないが、上記のATM引出手数料に加えて海外取扱手数料等の名目でレートに2~3%程度上乗せされる場合がある。

発行金融機関やカードによっては引出手数料はかからないが国際ブランドが定めたレートに3~4%上乗せされるケースもあるので要確認。

関連記事

台湾:信用卡・電子支付(クレジットカード・電子決済)
https://tw.cytn.info/p/taiwan-payment.html

海外決済取扱手数料の安いカード
https://blog.cytn.info/2020/05/overseas-banking-low-fee.html

関連リンク

各銀行レートの一覧
https://www.taiwanrate.org/exchange_rate.php?c=JPY#.Vmly4UPE3sJ

主要銀行のレート

台湾で現金を両替する場合は買入が外貨→台湾元賣出が台湾元→外貨で、現金の場合は現鈔の項目のレートが適用される。数字が大きくなるほど外貨側が有利なレートとなる。

また、「銀行名 匯率」で検索すると各金融機関の為替レートのページが出てくる。
各店舗で両替する場合はWebページにあるレートと異なる場合もあるので注意。

臺灣銀行
https://rate.bot.com.tw/xrt?Lang=zh-TW

彰化銀行
https://www.bankchb.com/frontend/G0100_query.jsp

兆豐國際商業銀行
https://www.megabank.com.tw/personal/foreign-service/forex

中國信託商業銀行
https://www.ctbcbank.com/twrbo/zh_tw/dep_index/dep_ratequery/dep_foreign_rates.html

土地銀行
https://rate.landbank.com.tw/zh-TW/Foreign?mid=35

第一銀行
https://www.firstbank.com.tw/sites/fcb/touch/1565688252532

華南銀行
https://www.hncb.com.tw/wps/portal/HNCB/exchange-rate/

台北富邦銀行
https://www.fubon.com/banking/personal/deposit/exchange_rate/exchange_rate_tw.htm

國泰世華銀行
https://www.cathaybk.com.tw/cathaybk/personal/product/deposit/currency-billboard/

聯邦銀行
https://mybank.ubot.com.tw/ubot/#/B0401001A?type=1

中華郵政
https://ipost.post.gov.tw/pst/index.html


2024/03/15:両替機の写真を削除及び差し替え、リンク更新、全体的に微修正
2023/10/17:リンク修正、全体的に微修正
2023/8/28:リンク修正、全体的に微修正
2023/6/30:ATM利用手順に写真を追加、両替機の追加情報を付加
2023/2/23:リンク修正、画像追加、全体的に微修正
2022/6/26:画像追加
2021/2/1:記事名と内容を「台湾:外幣兌換・信用卡(両替・クレジットカード等)」から「台湾:通貨・外幣兌換(外貨両替)」に改稿(現在作業中)

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